3か月もぶらぶら旅をするなんて生まれて初めてのことなので、いったいどのように過ごしたらいいんだろうと出発前にいろいろ考えました。
以前、伊豆の修善寺から下田を目指してバイクで旅した時、川端康成の「伊豆の踊子」を読みながら走りました。さすがに旧道の峠はスクーターではいけませんので入口を覗いただけでしたが、まるで小説の中に自分もいるような錯覚がとても楽しかったのです。いつか徒歩で旧道を下田まで歩きたいと思いました。
ですから今回も何冊かその地に関係する本を持っていこうと決めました。
まずキャメロンハイランドについては、松本清張の「熱い絹」という小説を持っていきました。
タイ・シルク王こと大富豪ジム・トンプソンが1967年にこのキャメロンハイランドの地で行方不明になった実話を基にした推理小説です。もとが実話なので登場する場所はすべて実際に存在した場所で、伊豆の踊子と同じように自分もその小説の中にいるような感覚になります。
また次に行く予定のタイ・チェンマイのためには「私の家は山の向こうーテレサ・テン十年目の真実」という本を買いました。
ご存知歌手のテレサ・テンはチェンマイを愛し、いつものインペリアルメーピンホテルに滞在中、1996年42歳という若さでこの世を去りました。
当時特別に大ファンというほどではありませんでしたが、誰もが知る素晴らしい歌手でもあり彼女の歌声は大好きでした。そんなこともありこの本を選んで持参しました。
皆さんは、旅の楽しみ方についてどのような工夫をされていますか?
その地に関連する本を読みながら旅をするのもとてもおすすめですよ。
一休みの喫茶店や宿で読書をしながら時間を費やすこともできて一石二鳥でした。