いろんな考えを述べると必ずそうは思わないという意見も出てくる。
当たり前だ。人それぞれの考え方があって当然だ。
だからこれはあくまでも自分の考えでしかない。
今回も大谷選手の事件について真相をどうのこうのと言及する話ではない。
ある記事を見ててちょっと感覚の違いがお面白いなぁ〜と思っただけだ。
大谷選手が会見を行ったあと、こんな事を言うメディアがいた。
彼は要するに、自分が騙されやすく、バカだと言っているのだ!
水原氏が何をしているか全く気づいていなかった大谷選手は愚か者だと断罪し、大谷選手の潔白という説明は納得がいかないと…
なるほど〜、実に欧米らしい考えだ。
超有名人でもあり、アンチも当然存在するだろうけど、こういう考え方は正に欧米社会だなぁ〜て妙に感心しちゃった。
騙されたヤツはバカ!
自分のお金の管理もできていない愚か者!
知らなかっただって?そんなはずがない…ウソついてないか?
そんな連想になるのだろう。
改めて日本人や日本文化が歴史的に欧米のそれとずいぶん隔たりがあるんだなぁ〜と感じた。
確かに今は古き良き時代ではないし、日本人の考え方もずいぶん欧米化してるのだろうけど…
日本人は長年人を信じる事が抑止力になっていた。
信じられた側はその気持ちに応えたいと忠義を尽くす。
そこに双方の強い絆が生まれる。
殿様と家来もそうだし、夫婦もそう。
信じる…ではなく信じ抜くと言う言い方があるように、徹底的に信じ続ける様を表している。
そしてこういう言葉もある。
恩を仇で返す
そう、相手に想いが伝わらず、裏切られてしまった時の言い方だ。
この日本語の意味も面白く、恩を与えた側はバカで愚かなヤツと言うニュアンスはない。
せっかく頂いた恩を仇で返すなんて、なんて罰当りなヤツ…と仇で返した側を愚か者と言ってる。
人間は不完全で過ちを犯す者なので、常に注意深く疑って、リスクを回避するように行動する…みたいな欧米の考え方とは正反対なのだ。
どっちがいいとか優れてると言う意味ではない。
歴史は必然で双方が正しいのだ。
あともう一つ異なるのは「お金」の考え方だ。
日本は今も尚、お金の事はタブーであることが多い。
やたらお金のことばかり話す事は憚れるし、あまりオープンには扱われない。
これもいろいろな日本の考え方や文化なのだろう。
すでに何でも欧米がスタンダードになった日本だけど、我々のDNAの中に、日本人が大切にしてきた風習や考え方が今だに残っていることが面白い。
コロナ以降はまた最高の訪日者数で、日本人気は陰りを見せない。
来日した外国人がよく言う。
日本人はクレージーだ。
スタバやマックなどで、平気でスマホやPC、バッグなど席においたまま注文しに行く!
そんな事したら自分の国では一瞬で無くなる!
よく聞く話だ。
途上国に限らず、日本を除くすべての先進国の人が口々に同じことを言う。
大谷選手もそんな大金を簡単に取られちゃうなんてよっぽどバカなのか、それともウソついてるのか…とそういう論理になるのは彼らにとっては至極当たり前なのだろう。
将来日本もどんどん治安が悪化し、机に置いた荷物がバンバン盗まれる様な国になったら、誰も置きっぱで注文に行ったりしなくなるだろうけどね…
その時はきっと言うだろう。
起きっぱでのこのこ席を立つお前が悪いと…
日本の身内ルールがいつまでも通用する平和な国であってほしいと願う。