るんるんリタイア暮らし

58歳で35年務めた会社を退職。現在リタイア生活をエンジョイ中

ヨーロッパ旅 準備編(3)

ヨーロッパ旅に対しては、もう一つ重要な目的がある。

それはオレが西洋や西洋人に対してリスペクトとコンプレックスを持っているということだ。

現代社会は西洋文明が完全に制覇している。

日本にももちろん誇るべき伝統文化はある。しかし自分自身の日ごろの生活をよく観察してみてほしい。着ているのは着物ではく洋服だ。下駄や草履ではなく靴だ。洋式トイレも椅子も西洋発信だ。車や自転車を利用し、電車に乗り、スーパーマーケットに買い物に行く。暗くなると電気を付け、テレビを見てベッドで寝る。ラジオもテレビもパソコンもスマホも、そもそも電気の発見も、ほぼすべて西洋発信だ。日本人は素晴らしい車を作る。電化製品も作る。世界中でMade in Japanは信頼のブランドだ。しかしそれらすべて初期発想は西洋人であり、それらを学び真面目にコツコツと研究し改良し続けたにすぎない。残念ながらアジアは初期発想力が弱い。これからの未来はわからないが、しかしこれまでの歴史を見れば、現代社会はすべて西洋の発想が基礎になっている。

彼らが石畳など舗装した道を馬車で颯爽と走っている頃、日本はえっさえっさと人が前後で担いで走る籠だった。武士道精神として命のように大切にしてきた刀を脇に差している頃、かの地では鉄砲が発明されている。黒船なる蒸気船、飛行機・・すべて東洋発のものはない。

ずーと考えているのだが、日ごろの暮らしの中で東洋的なものが自分の暮らしに根差していることは、食べ物とそれを食べる「箸」くらいなものだ。

驚くべきことに、古代ローマ帝国は紀元前に誕生している。日本ではまだ弥生時代と言われている頃で、日本という小さな島国が一応統一国家として成り立つのは、聖徳太子の出現を待たねばならない。紀元前にあれだけの統治能力、政治、法律、娯楽などを現代レベルで誕生させた西洋というのは恐ろしく先にいっていたに違いない。

もちろん、オレは日本人としての誇りも持っている。世界に誇れるJapanだと思っている。しかし西洋文明がなぜこれだけ世界をリードしたのか??この命題について考えながら旅をしようと思う。