失われた30年…
この苦しく長い闇の葛藤の中で日本は様々な強さを手にした。
これは経済成長に浮かれていた国々には到底生み出せない宝ではないかとオレは思っている。
日本の経済成長は乱暴に言えばモノ作り大国のピークだった。
Made in Japan。
電化製品から車だバイクだと、あらゆる工業製品で世界中を独占した。(貿易摩擦も引き起こしたが…)
今の若者はもしかしたら誤解しているかもしれないけど、ここまで日本の工業製品が世界中に広まったのは、品質が良いという事じゃないのだ。
品質がそこそこ良い+安い、この抜群のコスパが備わってはじめは評価されたのだ。
日本人は勤勉で朝から夜まで真面目に働く、そして残業代も含め欧米より圧倒的低賃金。
低賃金なのに文句も言わず、真面目で一生懸命丁寧に作ったものが売れないはずがない!
日本の工業製品はブランド力はまだそれほどなかったが、その品質と安さ故、日本製が世界を独占してしまうのではないかという勢いだった。
もちろん今は日本製は高いけど品質が最高と言うブランド力が付いたが、当時はまだそれほどではなかった。
そしてそこに中国が現れた。
日常家電などはほぼ完成されていたので、分解してそっくり真似て作っても、圧倒的に安ければ価値があった。
(そもそも日本だって元はコピーだ😅)
瞬く間にあらゆる工業製品は中国に切り替わって行った。
日本から工場が消え、汚い空気も無くなったのである。
皮肉にも今も中国は環境汚染が著しく、北京の高層ビルが霞んで見えないような状態だ。
日本はこの30年で世界でもトップレベルの環境を手に入れた。ここまでの世界的大都市でこれほど空気の良い都市はない。
空気だけじゃない。タバコのポイ捨ても無くなり、道路もゴミが落ちてないきれいな道になった。
川もヘドロで泡だらけだったが、少なくても見た目はそれほど汚くなくなった。(泳げないけど…😅)
人々の環境に対する意識も世界トップレベルでゴミの分別回収もこんな細かいの?😅ってほどになった。
右肩上がりの時はそんな事どうでもいいって金稼ぎばかりだったが、日本人は時間ができれば何かする真面目な人たち。何もしないのは無理な人達なんだろうね(笑)
2024年の国連統計データによる世界の都市圏人口ランキングは、1位が東京都市圏(日本・37,115,035人)、2位がデリー(インド・33,807,403人)、3位が上海(中国・29,867,918人)、4位がダッカ(バングラデシュ・23,935,652人)
そう!東京都市圏は世界一人口が多いぶっちぎりの超メガCITYだ!
そして空気がきれいで、街がきれいで、水道水も安全で、どこにもトイレットペーパーがあるきれいなトイレがあって、治安が良くて、物価が安くて、交通が便利な世界最高水準の都市。それが東京だ(^_^)v
もちろん大阪も名古屋も日本の都市すべてが世界最高レベルだ。
すごくない!?
何が失われたんだ?
経済が停滞した苦しい30年があったからこそ発展した事も多くあるんじゃないか?!
精神構造にも大きな変化があった。
それまでの豊かさは物質的富の豊かさだった。
人よりいい車に乗り、いい家に住み、ブランド物で着飾る事がステータスだった。
(今のタイやベトナムは当時の日本の様だ)
もちろんそれも富を表す一つだが、物質的な価値から精神的な価値にシフトしている部分もあるんじゃないか?
まだまだ現実は厳しいかもしれないが、働くだけの生き方から、趣味や余暇を楽しむ事がより大切になっている。
言い換えれば、金以外の楽しみだって世の中いっぱいあるんだって事だ(^_^)v
そして何よりこの苦しい30年間で大きく成長したのは、ロープライスショップたち。
サイゼ、マック、牛丼屋、100円ショップ、1000円カット、2ndストリート、GU、メルカリ…
彼らの企業努力のおかげで、安くそして衛生的に物が食べられ、多くの物が安く買えたりする。
確かに賃金も上がらなかったけど、その代わり安く豊かな暮らしが出来るようになった。
こんな国、G7の中でマジ日本だけだ!!
普段の暮らしより、そんなに株価が大事?
失われた30年ではなく、生まれ変わった30年じゃない?
難しい事は分からないが、自分はそう思う。
日本のこの30年がいずれ世界に評価される日が来るといいなぁ~