26年前、仕事の関係で兵庫県西宮市に住んでいた。
前日の夜は会議のため東京に来ていて、夜遅く仕事が終わってから急いで新幹線に飛び乗った。
深夜自宅に帰宅し、疲れて寝てた早朝…
当時住んでいたマンションに飛行機が落ちた!
普段はあまり隣近所の声は聞こえないのに、その日は悲鳴がそこら中から聞こえた。
まだ暗く周りの状況がよくわからないが、天井から水がびちゃびちゃ落ちてくるわ、なんかガス臭いわ、どう考えても尋常じゃないって思った。
3DKの50平米くらいのマンション。
玄関にたどり着いてドアを開けるまで30分くらいかかった!
冷蔵庫、食器棚、テーブルすべてがぐちゃぐちゃに倒れて歩けない。いろいろ割れたガラスなどもあって裸足では歩けない。
やっとのことで玄関にたどり着きドアを開けた瞬間、目の前の高速道路が滑り台のように崩れ、そこら中から火の手が上がっている。その光景はまるで戦争で爆撃を受けた街のようだった。すでに明るくなり、遠くの六甲山はいつもと同じ姿で佇んでいてなんだか放心状態になってしまった。
そう、飛行機じゃなくて大地震だった。
すぐ近くのマンションや戸建てでも多くの人が亡くなった。
これまでの人生で一番生き残ったんだって感じた出来事だった。
生きるではなく、生き残った。
生き残ったではなく、生かされた。
6000人以上の人々がこの地震で命を失った。
ただ歩いているだけで、車に轢かれて亡くなる人。
飛行機が落ちて亡くなる人。
病気で息を引き取る人。
今生きているあなたも、今のところ生かされている人だ。
生かされなかった人の無念を思うと、生かされた人はこの命を大切にしなきゃって、毎年思う。
26年前の1月17日を想い… 合掌