るんるんリタイア暮らし

58歳で35年務めた会社を退職。現在リタイア生活をエンジョイ中

素晴らしい体験ビンタバー

タイに来て、お寺に修行に行こうと誘われ、楽しそうと思い行ってみたが、日本人が何故か一人参加してるのが珍しいようで、色々な事が起こる(^_^;)

 

翌日の朝は3時に起き、全員集まって2時間お経を唱える。

当たり前だが、お経の教本はタイ語(^_^;)。オレはただ合掌して目を閉じてるだけだ(笑)

 

それが終わると、最初に男の宿泊棟に連れてってくれたおじさんのヨーさんが、何か仕切りに話しかけてくる。

オレの英語のヒアリング能力にも問題があるが、ヨーさんの英語もちょっとわからない(^_^;)

何かwalking!walking!と行ってるようだ。

そしてついてこいと強引にどこかに連れていかれる…

ほんと、この時点では全く意味がわかってない。

タイのお坊さんが3人いて、その後にヨーさん、ヨーさんの娘のボーイフレンド、そしてオレ。その後ろには女性が10人くらいいる。

お坊さんを先頭に、裸足のまま寺を出て、そのまま道に出る。

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ああ!朝の散歩かな~って思ったら、山からどんどん麓の方まで降りて行く。

それ以上に100mも歩いてすぐに、足の裏がめちゃめちゃ痛い。特に鋭い小石の砂利道は地獄のようだ!

アスファルトの道や砂利道など裸足で歩いた事など全く経験のない、日本人のひ弱な足の裏ではとてもこのWalkingを続けるのは危険なんじゃないか?

 

ちょっと散歩なんてもんじゃない!

すでに寺から2キロ近く歩いている。

なんとなく足の裏から血が出てるかも知れないと思った(TДT)

 

朝6時だって言うのに、遠くに人が立っている。お坊さんが立ち止まり、持っているお盆に飲み物や食べ物を恵んでもらい、それをオレたち3人の男性がお坊さんから受け取り、後ろの女性に渡すのだ。


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ようやくこれがなんなのか理解出来た。

お坊さんは毎日民家を周り、人々から食べ物やお金などをもらいに歩いているのだ。

 

後でタイ人が教えてくれたのだが、この行為を「ビンタバー」(托鉢)と言う。

食品や米などをあげる側の行為を「タンブン」と言うのだそうだ。

 

女性はタイのお坊さんに触れてはいけない。

だから必ずお坊さんの数の男がいないとならない。

途中でごめんなさい。オレできませんって訳にはもういかないのだ。

 

今さら理解しても遅い!

黙々と痛い足の裏をかばいながらビンタバーをする。

 

しかし、たくさんの家々でタンブンするためにお坊さんを待ち、お坊さんに渡すときの合掌はとても気持ちが籠っていて、なんか感動して涙腺が緩みそうになってしまった。

 

こっちも受けるとき、心を込めてタイ式の合掌をし、後ろの女性陣に渡す。

仏教的意味合いがしっかりあるから、仕方なく渡してるなんて人は一人もないのだ。

同じ仏教でもタイの仏教は何か相当すごいものがある。

 

ビンタバーの男衆として、けっこう板に着いてきたぞ(笑)

 

しかしもう相当遠くまで来ている。この距離を裸足で戻るのは耐えられるかわからない。

 

ヨーさんの娘のボーイフレンドが、次の家が最後だよと英語で教えてくれた。

 

そしてしばらく歩くとトラックが待っていて、お坊さん以外は全員トラックの荷台にぎゅうぎゅう詰めに乗って寺まで帰った。

 

トラックに乗れる事がわかった時はほんとに死ぬほど嬉しかった~(笑)

 

そして足を引きずりながら寺に戻ってきた。

当然お坊さんは常に素足で歩いているから問題ない。

タイ人もこんな腑抜けたひ弱な日本人の足の裏とは違って痛くないのかな~って思ってたが、その日の夜、同じ部屋の男の子が足をひきずって歩いていたので、どうした?って足を指差したら、スマホの写真を見せてくれて正にビンタバーだった(笑)

オレたちだけじゃなく何コースもある事も知ったが、お坊さん以外みんな痛いんだ~と思って思わず爆笑してしまった。

次の日にヨーさんの娘のボーイフレンドに聞いたら、very very painfulだって~(笑)

この妙な仲間意識により友情が生まれるのだ(^-^)v

これは滅多に出来ない貴重な体験になった。

 

足の裏は血は出てなかったがまだ痛い…