かつては人間も他の動物とそれほど変わらなかった・・・
犬でも猫でも、ときどきケンカをする。
当たり前だが彼らはどんなに取っ組み合ってケンカしても武器は使わない。
正確に言えば道具が使えないってことだけど。
いつの頃からは知らないけど、石を投げるとか、木の棒の先に鋭利なとがった石を付けた槍のようなものを作ったりと、素手ではなく道具を使って敵と戦うようになった。
たぶん最初は純粋に生きるため、効率的に獲物を捕るために発達したのだろうが、それが自分たち同士の争いの武器にも流用されたというのが正しいのだろうか・・・・
日本は鎖国も影響してか、ほんの数百年前までは主に刀が武士の戦う道具だった。
木の棒に石をつけた槍の延長線上にある刃物は、殺傷能力はそれほど高くない原始的な武器だ。
しかし世界では鉄砲が発明され、鉄砲や大砲などが圧倒的に優位な武器となった。
日本では文字通り「飛び道具」と言われ、敵に近づく必要なく相手を攻撃できるわけで、そりゃ刀ではどうやっても太刀打ちできない。
鉄砲の原動力は火薬だ。
これは現在でも進化し現役である。
そして原子爆弾。
ウランやプルトニウム原子の原子核に中性子をあて、人工的に壊すと核分裂が起こる。
この核分裂がごく短い時間に次々と広がると、瞬間的に非常に強大なエネルギーを生みだす。このエネルギーを兵器として利用したのが原子爆弾。
はっきり言って何を言っているのかさっぱりわからないが、これまでのTNT火薬とは次元の異なる威力であることは誰でも理解できる。
日本は世界で唯一その原子爆弾を二発も投下された国だが、あれから約80年近く経って現在はどうなっているのか?
もはや広島型の3000倍の原爆が存在する時代。(ロシアが持っている)
また大型化しすぎて使いにくくなってしまったため、小型核など様々開発が進んでいるそうだ。小型核なんて言われているものでも広島型の10倍とかあるらしい・・・
もちろん核は世界の様々な協定やルールの中で使用禁止となっている。
あわせてサリンなどの化学兵器や細菌兵器、毒弾など、禁止されている兵器はいろいろあるが、そもそも憎みあって殺しあっている時に禁止もなにもあるのだろうか?
オウム真理教やテロリストだっているのだ。
もし自分や家族を殺そうとする相手が今確実にいて、いつ襲ってくるかわからないような状況だったとする。
家はしっかり鍵を閉め万全な注意を払っていても恐怖だろう。
そして相手の武器は刃物だったとしよう。
そして自分はピストルを持っているとしよう。
それだけでも相当な安心感が生まれる。
逆の場合・・・・
家にある武器になりそうなものは包丁くらいしかない。
そして相手はピストルを持っている。
これでは夜眠ることもできないだろう。
常に相手より強い武器をもって安心できるポジションになりたい・・・・
つまり死にたくない。家族を守りたい。
もちろん逃げるということが可能なら逃げることも生き残る手段だ。
逃げれるならば・・・
争いがない世界を人類は歴史上まだ一度も経験したことがない。
ただ素手で殴りあっていた時代にはもう戻ることはないだろう。
いったいどこへ行こうとしているんだろうか?