今回の東ヨーロッパの旅は、格安航空券を東京→パリ往復で購入したため、最初に入国する国と最後に出国する国が必然的にフランスになった。
パリはさすがにちょっとは見ておかないと勿体ないので、到着後5泊し、できるだけ主要な観光を足早に済ませたが、実はフランスで一番見たかったのは、このニームの古代ローマ遺跡の円形闘技場だった。
南フランスはニースが有名だが、ニームはあまり知らない人が多いのではないだろうか。オレもフランスの友人に教えてもらうまではまったく知らなかった。
フランス語でNîmesと書く。古代ローマ時代から続く歴史ある街で、古代ローマの貴重な遺跡があることで有名だそうだ。古代ローマはそうとう広い地域を支配した大帝国で、南フランスには遺跡が多いとのこと。
特にオレはニームの円形闘技場をこの目で見たかったのだ。円形闘技場といえばイタリアのローマ、コロッセオが有名だが、ここニームの円形闘技場もほぼ同時期に建設されたもので、しかも最高の保存状態とのことだ。
小さな街で、駅前のホテルに一泊したが、一日徒歩でほとんどの遺跡を見て歩くことができる。
まずはお目当ての円形闘技場に向かう。歩いてまもなく目の前に古代ローマが現れる。
めちゃ、迫力がある。これが紀元ごろに建てられたということが信じられない。
つまり、これは娯楽施設だ。今でいう後楽園ドームと同じものが、紀元前後のヨーロッパにはすでに存在していたということだ。2万人以上を一度に収容できる巨大娯楽施設が存在し、それが機能する社会があったことはほんとに驚きだ。
他にメゾン・カレと、マーニュの塔という観光施設が見学できる共通パスの方がお得だったので、それを13ユーロで購入し中へ入る。日本語の音声ガイドも無料で貸してくれるのでとても見学が有意義だ。（パスポートのコビーが必要。本物は受け付けてもらえないので必ずコピーを提出してね）
ちょっとグロい話になってしまうが、歴史の事実であるからしかたない。古代ローマでは、奴隷同士の殺し合いや、猛獣と人の闘いなど、かなり血生臭いものを観戦して興奮していた。奴隷は同じ人間という認識がなかったのだろうか？また受刑者同士の殺し合いなどもあったとのこと。いずれにしても、この闘技場は、実際に人が死ぬところを見て楽しんでいた。その競技場は砂がまかれていて、血の匂いを消すために、その都度砂を混ぜて血の匂いを消したのだそうだ。
メインイベントは、専門の訓練学校で厳しい訓練をした剣闘士同士の戦いであった。今でいえば、相撲の横綱通しの対戦とかプロレスのメインイベントなどのイメージだろうか？これらの試合は、負けた方が殺されることも稀にあったが、多くの場合殺さずに生かしたそうだ。殺してしまうと多額のお金をその訓練学校に支払わなければならなかったらしい。
まあいずれにしても、西洋人というのは、昔から戦闘民族サイヤ人だったのだろう。今の言葉にすれば肉食系だ。
日本人は米をみんなで耕して平和に暮らす、文字通り草食系民族だろう。
なんとなく白人のイメージが分かってきたぞ。(笑)
アフリカの奴隷や、アジアも含めた植民地支配など、征服欲が強い民族だったんだな～
まあ、それはともかく恐ろしいほどの文明を持っていたのも事実だ。このずば抜けた文明を持っていることで、必然的に非文明地域を制圧したくなってしまうのだろう。
今でも世界はすべて、白人発の文化が基準であることは事実だ。
まあ、こんなことをあれこれ妄想するためにここまで来たのだ・・(^^;)
あと、ついでに二つの観光名所も見て、電車にのって次の街セートに向かった。
マーニュの塔。これはちょっと離れていて、上り坂を登っていくのちょっとしんどかったが、中に階段があり上からの眺めはとても素晴らしい。
メゾン・カレ。これも相当保存状態がいいとのことだ。いろいろな地域で同じような模造の建物があるが、ローマ帝国のホンマモンの建築を見るのは貴重だ。ただここは中が映画施設になっており、ニームの歴史を30分毎に上映してた。一応見たけど(笑)
白人っていったい何者？？このテーマはまだまだ追及したいテーマだ。
